熟年離婚にはどんな準備が必要?お金や住まい、心の支度
近年日本の離婚率は緩やかな減少傾向にある中、熟年離婚する夫婦の割合が増加しています。
何十年と一緒に暮らしてきてなぜ今さら?と他人からは思われてしまうでしょうが、どうしても熟年離婚したい理由があるのでしょう。
ただ、熟年離婚したはいいものの、しっかりと準備をしておらず後悔する方も多いのも事実です。
特にお金や生活の面での準備不足から、「しっかりと準備しておけばよかった…」という声も聞かれます。
そこで、ここでは熟年離婚にはどんな準備が必要なのか、お金や住まい、心の準備の仕方についてご紹介します。
熟年離婚する際のお金の準備
まず、熟年離婚する際に最も重要なのがお金の準備です。
特に専業主婦(夫)だった立場の方は、離婚後の生活費についてしっかりと準備しておく必要があります。
どのくらいのお金がかかるか知っておく
熟年離婚した後、生活にかかるお金を確認しておきましょう。
財産分与をどの程度あてにするのか、どの程度稼げる仕事をしなければいけないのか、などの指標になります。
仕事を探す
熟年離婚をする世代にもよりますが、昨今の年金の受給開始年齢、及び受給金額を考えると、離婚のあと全く仕事をせずに暮らせる方はあまり多くありません。しかし、長らく専業主婦(夫)をしていたシニア世代の方が新たに仕事を見つけるのは非常に困難で、結果的に離婚後生活に困るケースも多くあります。
前の項目で触れたとおり、生活費を大まかに算出できたなら、財産分与で得られる資産などを加味して、生活に困らない仕事を探すことになるでしょう。
離婚後が成立してから仕事を探す、という場合、目減りしていく資産と向き合いながら職探しをすることになるため、あまり良い結果をもたらしません。
離婚前に、なにか就ける仕事を探しておくことをおすすめします。
熟年離婚する際の住まいの準備
次に重要なのが住まいの問題です。
持ち家に住み続ける場合
離婚後住まいをどうするかは生活の基盤となる重要な要素です。
結婚後マイホームを購入した場合、財産分与の結果、夫婦どちらかが住み続けることも可能です。
ただ、住宅ローンが残っている場合、住宅ローンの連帯債務や保証債務についてきちんと整理しておかねばなりません。
そのため、ローンを組んだ金融機関で手続きする必要があります。
さらに、財産分与でマイホームの所有権を移転した場合や、ローンを負担する人を変更する場合は離婚前にしっかりと取り決めておきましょう。
賃貸に住む場合
熟年離婚した後賃貸に引っ越す場合、家賃を払っていかねばなりません。
離婚後確保できる生活費がどのくらいかしっかりと把握し、可能な範囲内の住まいを探すようにしましょう。
引っ越した後払い続けることができない…なんて場合、生活を続けることが難しくなってしまいます。
また、引越し費用についても計算しておきましょう。
引越し後の住居に必要な家具や家電などについても計算に入れておきましょう。
病院やスーパーへの距離のチェック
熟年離婚した後、別の場所へ引っ越すとなると生活自体がガラっと変わります。
たとえば、それまで通っていた病院やスーパーへ通うのが難しくなった場合、新しい場所で一から探さなければなりません。
そこまでの距離がどのくらいなのか、歩いて行けるのか、バスなどの交通の便はどうなのか…などチェックしておきましょう。
できれば、通い慣れたところに離婚後も通い続けられるといいですね。
周りの人に言っておく
熟年離婚する際の心の準備として、前もって子どもや親戚、親しい友人などに言っておくことが大切です。
離婚後、なんらかの理由で周りの人に世話をかけるかもしれないからです。
もしかしたら、自立した子供世帯と一緒に住むことを提案されることもあるでしょうが、あくまでそれは最終手段として、甘え過ぎない方が良いでしょう。
身の回りのことをできるようにしておく
特に、男性の方はほとんど家事ができないことが多いです。
離婚前は全て奥さんに任せていて、何がどこにあるのか、家電の使い方すら分からない方もいます。
熟年離婚した後、毎日の生活に困らないよう最低限の身の回りのことはできるようにしておきましょう。
熟年離婚する際の心の準備
離婚にあたって、心の準備もしっかりとしておきましょう。
熟年離婚した後、自分にとっての生きがいや打ち込めることを見つけておきましょう。
親しい友だちと旅行に行ったり、習いごとを始めるのもいいですね。
友だちと楽しい時間を共有できれば精神的な安らぎが得られ、心身共に健康でいられるからです。
まとめ
熟年離婚にはどんな準備が必要なのか?お金や住まい、心の準備の仕方について、詳しく解説しました。
長年連れ添ってきても、どうしても離婚したいという場合もあるでしょう。
ただ、しっかりと準備しないまま離婚してしまうと、後悔することになりかねません。
そうならないためにも、離婚前にしっかりと準備することが大切ですね。
熟年離婚をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。